【2025年12月】TikTok、米国事業の新しい合弁会社設立に向けて契約を締結/Rampのライブ配信キャンペーンから学ぶB2Bマーケティングの新しい流れ etc…

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テクノロジーやマーケティング、トレンド、カルチャーなどのニュースをMonthlyで紹介する本シリーズ。2025年12月に社内で話題になったTOPICをダイジェストします。Weeklyで更新を予定していきます。

TikTok、米国事業の新しい合弁会社設立に向けて契約を締結

TikTok says Chinese owner will retain core US business

兼ねてからの懸念材料であったTikTokの行方が定まったようです。新会社は TikTok USDS Joint Venture LLC で、2026年1月22日に取引が完了する見込みという報道です。

合弁会社の出資構成
・USの投資家(Oracle、Silver Lake、MGX)が 50%(各15%)。
・ByteDance 関係の既存投資家が 30.1%
・ByteDance 自身は 19.9% を保持。

気になるユーザーデータ、アルゴリズム、コンテンツモデレーションなどは合弁会社は米国が独自に管理する予定ということです。

アメリカではTikTokは1億7000万人以上のユーザー基盤があります。

国家としての安全保障要件を踏襲して中国との距離をしっかり保ちつつ、TikTokのユーザー基盤をアメリカがしっかり吸収し経済的な合理性の両方をしっかり確保したアメリカらしいディールになったと思いました。

ストーリーテラーという職種が増えている

Companies Are Desperately Seeking ‘Storytellers’

ストーリーテラーという職種が増えているという興味深いトピックです。

  • アメリカにおけるLinkedInの求人広告のうち「ストーリーテラー」という用語を含むものの割合は、1年間で倍増
  • ストーリーテラーは、ブログ、ポッドキャスト、ケーススタディなど、様々なブランドコンテンツを制作する人材
  • Googleの求人広告では、「ストーリーテラーとして、私たちは顧客獲得と長期的な成長を促進する上で重要な役割を果たします」としている
  • 「Notion」は最近、コミュニケーション、ソーシャルメディア、インフルエンサー部門を統合し、「ストーリーテリングチーム」を設立
  • 軍人向け金融サービス会社USAAは、1年で4人のストーリーテラーを募集した。メディア対応やスピーチライティングなどの専門職を募集しているが、ブログ、レポート、原稿など、隊員とのつながりを築くための資料を作成するストーリーテラーの採用をしている

人の心を動かし、記憶に残るのは「ストーリー」だけです。

機能やデザインでの差別化が難しくなった今だからこそ、物語が持つ力はより重要になっているということだと思いました。企業やサービスが自然に想起され、日常の会話に登場する――そんな存在へと育っていくためには、ただ情報を届けるだけでは不十分です。人が自分ごととして感じ、感情を伴って関われる“余白”を設計する必要があります。

それはコミュニティマネージャーやコミュニティナースの役割にも近いと思いました。

ユーザーが参加者から当事者へと変わるための場づくりや関係性のデザインが、YouTubeやPodcastといったコンテンツ制作においても不可欠になっているのだと思います。自然な形でUGCを促し、ファンダムのようにユーザーが自律的に動き出す環境を整えられる人こそ、これからの時代の中心的な存在になっていくのかもしれません。

もはやそれはマーケティングを超えて、ストーリーを設計し、共創の場を生み出し、人とブランドの関係を育てられる人が、ビジネスそのものを前に進める時代が来ているのだと感じます。

マッキンゼー、数千人規模での人員削減へ

McKinsey Bosses Plot Thousands of Job Cuts With Fees Under Fire

コンサルタント大手のマッキンゼーが部門全体で約1割の人員削減を発表しました。対象は数千人規模となり、今後18-24カ月かけて段階的に進める計画ということです

  • 創業100年を迎えるなか、AIの急速な進展によって事業環境を作っていく方針
  • バックオフィス機能を縮小する一方で、コンサルタントの採用については引き続き進める

AIによる働き方や職種の変化が起きている一つのトピックです。DeepResearchなどの登場により、リサーチやレポートをメインとしたコンサルタントや、自動化可能なバックオフィス業務は少しずつ入れ替えが進んでいるようです。

Rampのライブ配信キャンペーンから学ぶB2Bマーケティングの新しい流れ

‘The Office’ star trades Dunder Mifflin for fintech madness in Ramp’s wild challenge

B2Bのキャンペーン手法がかなり変わってきている印象がある中で、Rampのキャンペーンは一つ参考になりそう

キャンペーン

  • イベント+ライブ配信+SNSを掛け合わせて、「面白い/最悪な経費精算エピソードを投稿してね“」というUGC誘導キャンペーンを実施。
  • 結果として、全プラットフォーム合計で1.12億ビュー超え(Ramp関係者)

成功要因

  • 現場のしんどさ(経費精算)を笑いにして、SNS上で語りたくなる素材を提供してUGCを誘導。
  • 公式記事に手作業の経費精算で損をした/時間を使った等、UGCの共感をデータでストーリーの裏付け
  • #National Expense Report Day というハッシュタグと共に記念日化し、UGCが年次イベントとして繰り返し話題になる仕組みを作った

B2Bマーケティングは、インサイドセールスや広告からのホワイトペーパーなどのリード獲得が主になるが、B2Bにおいてもソーシャルが主戦場であり、UGC施策などによる共感や第三者による語りというのが重要になってきていることがわかる。

B2Bマーケティングの変化

  • 買い手は 営業と会う前に自分たちで比較・学習し、候補を絞っており、比較検討の“前段“で想起されることが重要
  • 説明コストが高いB2Bだが、ショート動画やミーム化により、買い手を集団で共有・理解を助けることができる
  • 「偶然」にまかせず意図したメッセージや想起につながるキャンペーンのUGCを設計しつつも、コントロールしすぎなかった

B2Bとはいえ日常では相手は一般の人であることを考えると、至極当たり前ではあるが、Rampのようにペインや笑いにしながら、みんなが話題にできるUGCの設計は、 B2Bマーケティングとして多くのテック企業がベンチマークできる施策。
ブランディングという面でも信頼獲得の面でも、セールスの効果を最大限にするためにもソーシャル戦略は重要。 

Shopify、150を超すアップデートAI、マーケティング、小売など

shopify公式サイト 「shopify editions winter2026」
Shopify、150を超すアップデートAI、マーケティング、小売など怒涛の機能リリースを発表しました。

  • Sidekickでカスタムアプリを構築、ワークフローを作成、
  • ChatGPT、Copilot、PerplexityなどのAIチャットに対応
  • 国やB2Bの購入者ごとに異なるチェックアウトページを設定可能
  • Shopify Collectiveを使用して、管理画面から直接他のShopifyブランドを仕入れて販売可能
  • 新しいDev Dashからコマースエージェントを構築

毎年スペシャルなページでアップデートをリリースしているShopify。

無限にスクロールしていくWebページはクリエイティブ。AIにフォーカスしたアップデートが多く、エージェンティックコマースを先取りしている印象です。

この組織としてのスピード感とクリエイティビティが、Shopifyをeコマース業界のトップランナーにしていると感じました。


DisneyとOpen AIが提携、ディズニーキャラクターがSoraに登場

The Walt Disney Company and OpenAI reach landmark agreement to bring beloved characters from across Disney’s brands to Sora

Open AIとWalt Disneyが資本提携して、SoraユーザーによるDisneyのIPを活用した二次創作が可能になるという、AIの進化による変化を感じるニュースでした。

  • Soraは、ディズニー、マーベル、ピクサー、スターウォーズの200を超えるキャラクターを起用し、ファンが視聴したり共有したりできる
  • ファンからインスピレーションを得たSoraの短編ビデオの一部が Disney+ でストリーミング配信
  • DisneyはOpenAIに10億ドルの株式投資を行う

Disney+の加入者とコンテンツを増やしたいDisney、生成AIによるコンテンツクリエイターを囲い込みたいOpen AIの戦略的な提携です。

自社キャラクターを使ったファン生成コンテンツ(二次創作)を公式に許可するのは、Disneyの歴史的な著作権保護姿勢から見て極めて異例なことです。AIの台頭による著作権問題が、各方面で摩擦を生んでいる中で、ライセンス下での二次創作を許可することにより、「ファンエンゲージメント」を高める戦略にDisneyが歴史的な転換を示しました。

Marvel、Starwars、Pixarなど盤石とされていたキャラクターコンテンツの不振が続き、なかなか次のヒット作に苦しむDisney。そしてDisney+も、NetflixやWarnerとの競争でコンテンツ投資がさらに必要とされています。

Sonyの「K-Pop Demon Hunters」では映画のテーマがファンダムということもあり、TikTokでダンスチャレンジやエディットによる、ファン生成コンテンツがバイラル化するなどしています。

SNSが主戦場のキャラクター市場において、コンテンツクリエイターとのストーリーテリングを共創することが重要な時代になっています。

マイケル・デルが18歳未満のすべてのアメリカの子どもに62.5億ドルを投じる

We’re Committing $6.25 Billion to Give 25 Million Children a Financial Head Start

アメリカ政府は、2025年1月1日以降に生まれるすべての赤ちゃんの投資用口座に1,000ドルを拠出するInvest Americaを推進しています。Dellの創業者マイケル・デルは、Invest Americaに賛同する形で、10歳以下の子どもを対象に62億5000万ドルを拠出し、 2,500万口座にそれぞれ250ドルを振り込むということです。

Invest Americaのような、ビジョナリーなアクションを政府が描いて、それを実行できるのはアメリカの強さだと感じます。またそれに連動して、民間が協調するというのは、いろいろ複雑なアメリカですが、やはり国としてのメンタリティーの柔軟さと強靭さにも見えます。

お金の価値が相対的に下がっていく中で、未来への投資こそ社会に希望を与えることを示す事例だと思いました。

※本記事では一部でClaude、ChatGPT、Midjourney、DALL-E3などの生成AIを活用して作成しています。

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