【未来の働き方】AI/ロボット時代のチームも個人も成長する働き方とは?

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この1,2年、ヒシヒシと感じるのが日本社会における働き方への意識の変化です。
みずほ銀行での副業解禁トヨタ社長豊田章男氏や経団連中西宏明氏による終身雇用の終焉宣言有給休暇取得の義務化など大企業が働き方制度改革や方針を進めていたり、政策面で副業解禁や雇用者への待遇におけるアップデートなどのニュースが次々と流れてきます。実際、企業は人材不足や業務効率化などのあらゆる対策の中で、社内の働く環境や制度を見直すなどして、人材定着や人材確保に力を入れています。コワーキングスペースという言葉も浸透して、あらゆる自治体や企業、業態がコワーキングスペースを作って新しい働き方のイメージアップや人材創出に取り組んでいます。
一方、雇用される側もクラウドソーシングや短時間労働、オンラインツールの充実により副業や複業を始めやすい環境が整備されてきています。今までお堅いとされてた銀行や大企業も副業解禁となると、周辺でサイドビジネスをしているケースも増えてきて、「自分もやってみようか」「自分にもできそうだ」という雰囲気になり、徐々に副業が当たり前になってきており、実際に効率よく稼いでいる人が増えてきているように思います。
クラウドットでも2013年3月よりコワーキングスペース事業(KNOWERS)を始めて、コラボレーションと多様な働き方、インキュベーション拠点としての機能やイノベーションへの挑戦をしています。また副業をしているメンバーも多いですし、一部はフリーランスとして所属しているものもいます。
そのように組織という形が変容しており、終身雇用の終焉の先で個人「稼ぐ」ことを意識せざるを得ない状況になる中で、個人的に感じている「働き方」や「新しい組織」について、テキストにして見たいと思います。

価値観が変わり、働き方が多様になる


既知の事実として働き方は多様になり、それに対する金銭的価値も多様になります。今後「働く」という言葉の定義さえ今までとは変わってくるでしょう。
例えばYouTuberやe-Sportsの分野は、20年前においてはなかった職業ですし、ゲームばかりしている子供に多くの親は「ゲームばかりしていると仕事につけない」とか「大学にいけない」などとゲーム自体が価値のないことや遊びの中でもゲームは時間を浪費する「無駄」なこと、無駄な時間を過ごしている子供には「価値がない」というメッセージをひたすら叩き込んできました。
しかし現在では、大学に行って銀行員になっても「未来が安定」する時代ではないのは周知の事実です。またゲームの要素を取り込んだゲーミフィケーションは現代のビジネスや学びの場において取り入れられていますし、ゲーム経験者はゲームをしてこなかった人よりもプログラミング学習において優位だという学術的根拠があります。そして未来の話をすれば、YouTuberやe-Sportsの分野のマーケットは大きくなり、そこで収入を得る人はさらに飛躍的に増えるでしょう。それだけ過去の良いとされていたことが劇的に変化し、時代遅れになり、今まで価値がないとされていたことに社会のフォーマットが変容してきているのです。

テクノロジーが代替するもの

私たちが意識しないといけないのは「人工知能(AI)」や「ロボット」の革新により、人間のするべき仕事が変化してゆき、新たなスキルを身につけたり、「人工知能(AI)」や「ロボット」にはできない働き方にシフトしていかなければいけないということではないでしょうか。
特にWeb業界は技術革新が早く、単に「Webを作れる」「デザインが作れる」という分野は多くが「人工知能(AI)」により代替されます。例えばデザイナーやクリエイターの必須ツールであるAdobeのAdobe Senseiという人工知能は、ディープラーニングや機械学習により、動画や画像から不要なモノや人物を一瞬で消したり、デザインをABテストしたり、本来人間の手でやっていた作業を自動化するなど、既にクリエイティブの作業に対して一定の役割を果たしていますし、今後Webデザインの大半の業務において(バナー、LP、ターゲットに合わせた画像表示etc…)人工知能(AI)が代替していくことになります。
参考:Adobe Senseiの画像解析が凄すぎた!14000人から拍手喝采を浴びた研究中の技術(Adobe MAX 2018)

人間しかできない働き方とは?

10年後の未来では人間とAI/ロボットが共創しながら仕事をすることが多くなります。
例えば電気自動車の会社テスラや宇宙ロケットの会社スペースXを経営するイーロンマスクは先日、AIと人間の脳を融合する「Neuralink」プロジェクトにおける実証実験を2020年に始める、という発表をしていました。
そのような時代において、課題に対して一定のパターンで答えが固定化されているものに対しての計算能力や、すでに認知されている情報に対しての課題解決能力について言えば、AI/ロボットは人間よりも優れています。
しかし世の中には、複合的な課題が絡み合っていたり、必ずしも合理性だけが正しいわけではないケースも多くあります。今後の働き方で人間に求められる能力は、根本的な課題を見つけて、課題解決のプロセス設計と共感や感性といった人間の「エモい」ところを抑えながら、全体として合理的な解決を目指す「チーム力」だったり「デザイン思考」というものではないかと思います。

よりチームが重要になる理由


これからは組織より個々がパワーを持つ時代であることは間違いありません。
しかし人には基本的に持っている欲求があります。マズローの法則でいう「生理的欲求、安全の欲求、所属と愛の欲求、承認の欲求、自己実現の欲求」はいつの時代も優先度や形を変えながらも人間が基本的に持っている欲求だと思います。
近年は個人でもいろんな企業やチームに所属して働くことが当たり前になっています。そのうちに企業というのはなくなるのではないか、という説もあります。私はただ価値を右から左に流しているような企業は、人工知能やロボットにより代替され市場から淘汰されると思いますが、よりビジョナリーで新しい価値を作る企業またはチームはより価値を増すと考えます。つまり個の時代と言っても人は何かしらの「ビジョン」や「目的」を共有しながらチームで仕事をしていくのです。

「モノ」から「コト」へ

いまはモノがあふれておりモノの相対的価値が下がっている時代です。スマホの普及により可処分時間の多くがスマホ上のアプリケーションに費やされており、人はモノよりストーリーがある「コト」やリアルな「体験」にお金を払うようになっています。
仕事への向き合い方も同様です。それはより若い世代に顕著に感じることですが、働く意義を報酬や役職というような「モノ」ではなく、どういうことを実現したいか、それが楽しいか、価値があるかというような「コト」に意味を感じている人が多くなっているように思うからです。意味のない慣習やただ搾取するだけの仕組み、古い価値観に基づく制度が淘汰されていきます。最近の吉本興業ニュースや老舗企業の育休パワハラ問題などはその氷山の一角です。

主体性がより重要に

働き方改革は企業向けの施策としてフォーカスされていますが、実際のところ個々の意識次第で今後のスキルアップや働く環境が変わっていくということを意味します。フリーランスや副業をする人が増える中で、個人は企業に就職するのではなく、自分で仕事を作らなくてはならない時代にシフトしています。
副業時代だからこそお小遣い稼ぎなどではなく、「自分にどんな付加価値をつけられるか」戦略的に分野を選定し、その分野のプロフェッショナルになるべきです。藤原和博さんの本で言う、一つのカテゴリーで凡庸だとしても、3つのキャリアを重ねると稀少性が増すのと同じ意味です。
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抽象度の高い人が求められている


AI/ロボット時代がより近くなる今、どんな働き方が求められるのでしょうか?
私は「抽象度の高い仕事をできる人」の価値はますます上がると思います。実際のところ世の中の人材市場もそのようにできています。
例えば「この業界のことについて調べておいて」と言われた時のアウトプット事例です。
インターネットなどで調べて指示をその通りに返せる人と、なんのためにその資料が必要なのか理解し、必要とされる付加資料をつけられる人、どちらが時給が高くなるでしょうか?
ざっうくりした指令でもより求められるニーズを理解してそこにゴールを合わせられる、そのような人のアウトプットの価値が高まっています。加えて外資系コンサルは高給取りで知られていますが、彼らは10億の事業を100億の事業価値に上げられるからこそ給与が高くなるのです。
そして起業家は何もない0から1を生み出すから稀少性が高く、成功した時のリターンも大きくなります。ソフトバンクの孫正義さんやZOZOタウンの前澤さんのように数百億から数兆円の市場を作るからこそすごいのです。
このように0から新しいものを作ることができるアーティストやクリエイター、起業家と呼ばれる人たちはより価値が高まる時代になります。これらの人たちのマインドセットは、仕事を自分ごと化している傾向にあります。「誰かがやってくれる」ではなく「自分がやる」という主体性です。
自分の意志を持って働くことが抽象度の高い仕事につながると考えられます。

「どうしたらいいですか?」ではなく「こうしてもいいですか?」

ではどうしたら抽象度の高い仕事ができるのでしょうか?
例えば「どうしたらいいですか?」と言うような何も考えていない質問ではなく「こうしてもいいですか?」と許可を求める質問をすることだと思います。つまりは一旦内容を自分の中で飲み込んで、的を得ていなくても考えたことをアウトプットしてみると言うことです。自分の意思が無い仕事ではなく、何事も「自分の意思」を持って仕事をすることが大事だし、そんな態度は上司にも絶対伝わるはずです。
仕事の成果をあげる最終的な責任は指令する側にあるのは言うまでもありません。

UI/UXデザインにも言語力が必要なのはなぜか?


最近、働き方を考える上で自分たちの事業や大切にしているコトに関して伝えるための言語力の大切さを痛感しています。
例えば当社はデザインにこだわってクリエイティブを行なっています。それは今という時代だからこそデザインが重要でありそれが他の企業との差別化になりますし、ユーザーへのメッセージになるからです。しかし地方においてはデザインの価値や重要性を理解してもらえないと感じる場面が多くあります。端的にいうと印刷会社などはデザインではなく印刷費に多くのコストを載せて請求しています。「デザインにお金がかかるの?」という認識を持つ経営者も多いです。
その中でビジネスサイドにいる人、特に経営者に対してデザインが大事だというコトを伝えるためには言語力が必要です。「あの人はデザインをわかってくれない」「デザインのセンスがない」というようにクライアントを避難する前に、デザインの重要性とその企業にとってそのデザイン(UI/UX)が大事な理由を伝える力がないと、状況は変わらないということです。

デザインで終わるのではなく価値をつくる

とかくデザインする会社は「デザインすることをゴール」とする傾向があります。しかし実際はWebもデザインもツールにすぎません。本当に重要なのデザインすることではなく、その企業のビジネスが成長することです。
ビジネスを展開するクライアントにとって重要なのはビジネス的課題を解決しビジョンを達成することです。デザインもシステムもそのためのツールでしかありません。デザインを単なるお絵かきやものづくりで終わらせるのではなく、それがクライアントのビジネスに貢献し、企業の成長につながる、新しい価値の創造にコミットすべきだと思います。

新しい価値を生み出す


今日本では心理的安全性などのキーワードがバズ化していて、何でも許容することがいいというような社会の風潮が見られると思っています。パワハラやセクハラ問題も相まって根性論やキャリア論も場合によりブラック企業のように受け取られてしまう部分もあります。
しかし小さい企業が大きなビジョンを達成するためには新しい価値を生み出す必要があります。トヨタもソニーもそのように大きくなり大企業になりました。ぬるい環境で成長すると言うことはあり得ません。政府が進める働き方改革で一番憂慮するのは、海外人材の成長との差が生まれてきていると言うことです。競合は既に国内企業だけではなくグローバルであり、地方スタートアップも例外ではありません。

その仕事には価値があるか?

この世界における全てのことは虚構であり幻想です。言ってしまえば、ビジネスも企業のビジョンも会社そのものに大して大きな意味はありません。宇宙サイズで考えると大きな時の流れの中の一瞬でしかないことです。元も子もない言い方ですが本質だと思います。
しかしそれに価値をつけていくのは私たち自身でもあると思います。ただの一瞬のことにするのか、そこに意味を見つけるのかは私たちの意識に依存しているというわけです。
その仕事に価値をつけるのは私たちであり自分です。そしてそのためにはコミットメントが求められます。それは小さな仕事かもしれません。つまらない作業かもしれません。責任が大きすぎて逃げたくなる仕事かもしれません。その仕事に誠実に取り組み挑戦し続ける人、新しい分野に自分から取り組める人、そんな人が新しい価値を生み出していくと思います。

まとめ

とりとめもなく長文を書いてしまいましたが、また採用や人材のことを定期的に書いていきたいと思います。クラウドットでは人材募集をしています。ぜひ自分はクラウドットを成長させられるという方はエントリーください!
採用エントリーページはこちら→https://www.wantedly.com/companies/cloudotinc

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